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【山食行路】特別編 富士山
どうも。kiroです。
【山食行路(やましょくこうろ)】
山を学び、山を知る。
食事を堪能し、恵に感謝。
行く手にはいろいろな路があるが、そのすべてを楽しむ。
そんな山歩きがしたいと思い名づけました。
独自目線の体験談や、メーカーさんからのアドバイスなどを発信しながら、まだまだ未熟な私が山を楽しむための実記とでもいいましょうか。
そんな山食行路、今回は特別編!
山開き目前の富士山特集です。
今年富士山に行く!
富士山にいつかチャレンジしてみたい!
という方の参考にしていただければ嬉しいです。
![富士山ってどんな山?](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-ttl1.jpg)
人生1度は登ってみたい憧れの山
富士山は、日本を代表する名山の1つで、世界文化遺産に登録されている。
そんな富士山に1度は登ってみたいと憧れたことがあるのではないだろうか。
富士山は静岡県、山梨県に跨る活火山で、日本だけではなく、海外からの登山客も多い人気の山だ。
日本最高峰である富士山の標高は3,776mで、日本で2番目に高い北岳の標高は3,193m、富士山とは583mもの差があり、日本でダントツに高い山だ。
山によって様々な違いはあるが、気軽に、軽装で登れる山ではないということを知ってほしい。
登るためには知識、万全の準備が必要になる。
登山シーズン
富士山の登山シーズンは山開きがある7月上旬~9月中旬までの登山道が開通している期間となる。
気温について
富士山の登山シーズンは7月上旬~9月中旬までと夏のイメージだが実際山での気温は違う。
標高が約100m上昇するごとに、気温は約0.6℃下がるといわれている。
山のふもとでは約30℃近い暑さがあっても、五合目では約15℃〜16℃程度になり、山頂の気温は約6℃~7℃程度まで下がる。
場所によって大きな気温差があるのだ。
また風が吹いたり、雨が降ったりすることで気温、体感温度が違ってくる。
そうした様々な環境の変化にも対応できるよう、それに応じた装備が必要になる。
富士山の主要ルート
吉田ルート
富士スバルライン五合目を出発し、六合目で吉田口登山道と合流し、山梨県側の富士山の北側から山頂を目指すルート
須走ルート
須走口五合目を出発し、静岡県側(小山町内)の富士山東側から山頂を目指すルート
御殿場ルート
御殿場口新五合目を出発し、静岡県側(御殿場市)の富士山南東側から山頂を目指すルート
富士宮ルート
富士宮口五合目を出発し、静岡県側(富士宮市内)の富士山南側から山頂を目指すルート
の全4つになる。
![服装&持ち物](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-ttl2.jpg)
レイヤリングについて
山を登る時に重要になるのがレイヤー構成だ。
レイヤー構成には「アウターレイヤー」「ミドルレイヤー」「ベースレイヤー」の3層があり、その3層を重ね着とすることをレイヤリングという。
気温や天候、運動量に応じて脱ぎ着をし、その時の環境にあった服装をすることが安全且つ、快適に山を登るために重要になる。
アウターレイヤー
レイヤリングの中で1番外側に重ね着するウェアのことで、雨、雪、風などから身体を守るために着用し、防風性や防水性などが求められる。
ミドルレイヤー
ベースレイヤーとアウターレイヤーの間に着用する中間着のことで、行動中に着用する「行動着」や休憩中や気温の低いときに着用する「保温着」があり、保温性と汗処理の役割を担っている。
ベースレイヤー
ベースレイヤーは、汗を素早く吸水し速乾することで、汗冷えを防ぎ肌をドライに保つ役割を担っており、重要な役割。
![服装&持ち物イラスト](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img1.jpg)
服装&持ち物
私が実際に富士山に行った際の服装、持ち物紹介
①防水ジャケット&防水パンツ
アウターレイヤーになる防水ジャケット&防水パンツは、雨を防ぐだけでなく、風を防ぐことができるので、寒いときにも着用する。
ジャケット自体に保温力は無いので、インナーダウンやフリースを中に着るなどしてレイヤリングを調節する。
②インナーダウン
ミドルレイヤーになるインナーダウンは、主に休憩中の寒いときに着用する。
動いて汗をかいた体を冷えないようにすることが重要。
③フリース
ミドルレイヤーになるフリースは、主に行動中の寒いときに着用する。
ダウンとは違い、運動時の着用が◎
④Tシャツ、アンダー類
ベースレイヤーになるTシャツ、アンダー類は、汗冷えを防ぐために速乾性のものをチョイス。
(私はいつも日焼け防止に長袖のアンダーを着て、その上から半そでTシャツを重ね着している。)
⑤パンツ
富士山は岩場が多く、足をあげる場面も出てくるのでストレッチ性のあるパンツがオススメ。
⑥靴下
速乾性のある山用のものを。
(ちなみに私は厚手なものが好み。)
⑦トレッキングシューズ
岩場など足元が悪いところも多いので必ずトレッキングシューズ着用。
ソールが硬い、ハイカット又はミドルカットのシューズをチョイスすること。
(私はソールが硬いハイカットを着用。)
⑧帽子
富士山は標高が高く、日差しがかなり強いので必須。
⑨グローブ
山頂付近はかなり冷え込むのでフリースなどの暖かいグローブをチョイス。
(私は日焼けしたくないので別途日焼け対策用のグローブも持っていった。)
⑩ゲイター
雨が降った際はもちろんのこと、砂埃などの汚れ防止にも有効!
⑪ヘッドライト
富士山は夜間の登山が可能な山。
山頂でご来光を見る場合は深夜に登りはじめるため必須。
⑫サングラス
紫外線から目を守ることも重要。
⑬地図
山に入る時は必ず持っていく!
(アプリもあるけど私は紙も絶対準備する派。)
⑭水&ボトル
高山病を防ぐためにもこまめに水分補給をすること。
⑮バックパック
サイズは30L前後のものがオススメ。
バックパックにレインカバーがついてるかしっかり確認!
付いていないようであれば単品での販売もあるので準備しておくこと。
バックパックのレインカバーは雨だけなく、砂埃からバックパックを守るのにも有効!
⑯医薬品、健康保険証
万が一にしっかり備える。
⑰タオル
⑱日焼け止め
標高が高いので日焼け対策は念入りに!
⑲トレッキングポール
トレッキングポールは膝への負担を軽減してくれるので、あるとかなりいいアイテム。
富士山では金剛杖を持っていれば各山小屋で焼き印を押すこともできるのでトレッキングポール代わりに金剛杖を使用するのも思い出としてあり。
(金剛杖は五合目で購入可能。)
⑳エマージェンシー
万が一にしっかり備える。
エマージェンシーヴィヴィなど小さく収納できるものは特に便利。
㉑行動食
手軽に食べられるお菓子などがオススメ。
よく登山道に飴のゴミなどは落ちているので落とさないように注意すること!
㉒トイレットペーパー
あると何かと便利。
㉓カイロ
富士山はほんとに寒いのであるとかなり救われる。
㉔ゴミ袋
登山の際に出たゴミは必ず持ち帰ること!
他にも雨に濡れてはいけないものをまとめることもできるのであると何かと便利。
㉕お金
小銭、現金を必ず用意。
トイレのチップ用に小銭(100円を多めに)が必要。
山小屋の利用の際や、飲料水などの購入にも現金が必要になるのでしっかり準備を。
また、標高が上がれば上がるほど物資の販売価格は上がるので注意!
![山道具一覧](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-ttl3.jpg)
![体験談](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-ttl4.jpg)
はじめに
私が初めて富士山に登ったのは6年ほど前になる。
学生の頃からの友人に山に誘われてはじめた登山。
当時は山に対しての知識も乏しく、経験もほとんどない。
でもやっぱり登山をはじめたからには富士山に登ってみたい!
ご来光を山頂から見てみたい!と思ったのを今でも覚えている。
当時の私にとって富士山は本当に勉強になった山。自分の知識の無さに反省した山。
しんどかったけどこれからもいろんな山に登ってみたい!と思わせてくれた山だ。
そんな経験から次に私が富士山に登ったのは2021年。コロナで富士山が初めて山開きをしなかった次の年だ。
なんだか富士山に登らないといけない気がして登った。
今回は2021年に登った富士山をもとに書いている。
いつも一緒に山に行っている相棒と一緒に登った富士山。
このころの相棒は登山をはじめたばかりの初心者で6年前の私と同じ。
念入りにスケジュールを立て、服装、持ち物を確認し、いざ出発!
![体験談イメージ](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img2.png)
スケジュール
富士山に登ったのは7月下旬。
今回は吉田ルートを使用した。
1日目
移動手段
夜行バス目的地
富士山五合目2日目
到着時間
昼頃(五合目)活動
順応のため五合目で1時間ほど過ごし、登山開始八合目付近に予約済みの山小屋に宿泊(夕方到着目安)
宿泊
山小屋で夕食と睡眠3日目
活動
山小屋を深夜に出発山頂でご来光を見る予定だったが、予定を変更して途中の御来光館で日の出を見る
山頂到着
下山
帰路
五合目へ下山し、バスで移動新幹線で帰宅
吉田ルート
今回は吉田ルートを使用。
吉田ルートは、富士スバルライン五合目(標高約2,300m)で、山頂までの標高差 約1,400mのルート。
はじめての方にもオススメの定番ルートだ。
![五合目](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img4.jpg)
五合目をうろうろ
![五合目](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img5.jpg)
登山口。出発!
五合目は飲食店やお土産屋さんなどかなりにぎわっていてここにいるだけでも楽しい。
高山病予防も兼ねて、富士山保全協力金の手続きや、お店を散策しながら1時間ほどウロウロし、登山開始!
![富士登山中](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img6.jpg)
岩場が多い。。
![富士登山中](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img7.jpg)
ひたすら登る!
結構ごつごつとした岩場が多く、疲れてきた足腰にくる。
酸素薄い...、疲れた...、相方とぶつぶつ言いながらひたすら登っていった。
![八合目](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img8.jpg)
山小屋のカレー
![八合目](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img9.jpg)
夜中に八合目を出発
途中こまめに休憩を取りながら無事、山小屋に到着。晩御飯にカレーが出てきてテンション上がった。疲れた体にカレーが染みる。山で食べるカレーってなんでこんなにおいしいのか。
仮眠をとってご来光を見るために夜中に山小屋を出発!
夜間、早出の際の騒音や足音にも注意を払う。
ヘッドライトなどの明かりを使用する際にも注意を払うこと。
☑雨などで濡れたレインウェアは脱いでから山小屋に入る。
バックパックやシューズなど汚れていたらなるべく落としてから入ること。
☑ゴミは各自で持ち帰る。
宿泊する山小屋にもよるが、男女相部屋だったり、完全予約制だったりと様々なルールがある。
宿泊する山小屋の注意事項をしっかり把握しよう。
![御来光館](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img10.jpg)
夜から
![御来光館](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img11.jpg)
少しずつ
![御来光館](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img12.jpg)
朝に
![御来光館](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img13.jpg)
御来光館前で日の出を望む
実はのんびり歩きすぎて、山頂でご来光は難しそうになったので急遽、御来光館の前でご来光を見ることに!
天気も良く、ここまでの疲れが吹き飛ぶくらい綺麗にご来光が見れた。頑張って登ってきてよかったなって思う瞬間。
![富士山頂](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img14.jpg)
山頂に到着!
![富士山頂](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img15.jpg)
富士山頂上浅間大社奥宮
ラストスパート!ヘロヘロになりながらなんとかゴール!めっちゃ頑張った!めっちゃ天気いい!
御朱印もらったりウロウロ散策して下山!(スケジュール的厳しかったのでお鉢めぐりは今回は無し。)
![下山](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img16.jpg)
下山は爽快!
![下山](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-img17.jpg)
下山は砂埃に注意
絶景の景色を見下ろしながらの下山はなんだかすがすがしい!
下りは登りとは違い岩場はないが、砂埃がすごい。
ここでゲイターとバックパックのレインカバーが出番!
砂埃からシューズとバックパックをしっかりガードする。
時々振り返りながら名残惜しさも感じつつ無事下山。
久々の富士山、天気に恵まれてほんとに良かった。
しんどいけどやっぱりこれからもいろんな山に登ってみたいと思える山。
次、富士山に登る時はお鉢めぐりもしよう!
![注意事項](/images/contents/yamashokukouro-fuji/yamashokukouro-fuji-ttl5.jpg)
※山小屋宿泊を伴わない夜間の登山は危険なのでやめましょう!
2024年から富士山を安全に登るために、各登山道で新たな対応がはじまります!
吉田ルート
※山小屋宿泊者以外は夜間登山はできません。
通行に関して
吉田ルート五合目の登山道入口にゲートを設け、山小屋の宿泊予約がある人等を除き規制が行われます。
・午後4時~翌日午前3時の時間帯、登下山道を閉鎖。
・登山者が1日当たり4,000人を超える場合、登下山道を閉鎖。
ゲート通過者に関して
ゲートを通過した方は下記の対応が求められます。
・登下山道の使用料として1人・1回につき2,000円を負担。
(従前実施している富士山保全協力金1,000円(任意の寄附金)と合わせて、1人あたり最大3,000円の負担。)
・危険行為やマナー違反を防止するため、県の任命する富士登山適正化指導員の指導に従う。
・登山に対する知識及び経験が十分でない方は、登山ガイドなどの同行を。
須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルート
午後4時以降、現地で山小屋宿泊予約の確認を実施されます。
DXを活用した入山管理に向けた社会実験
・Webによる登山計画等の事前登録を試行。
・静岡県側の3ルートから登山を計画している方は、登山前のWebシステムへの登録に協力を。
(WebシステムのURLは、6月下旬頃に公開の予定)
富士山保全協力金
世界の宝富士山を未来に向けて守っていくために、基本1人1,000円の協力を。
富士登山をされるすべての方へ
こちらの内容は「富士登山オフィシャルサイト」に詳しく載っており、以降も更新される予定とのことなので要チェックしてください。
![富士登山オフィシャルサイト](/images/contents/yamashokukouro-fuji/officialsite_banner_jp2_200x40.gif)