ポケット磯 300

短くなるので、予備に良い。

　グラス竿ファンです。 　仕舞寸法の短い磯竿タイプのこの竿、前から気になっておりました。 　鞄に忍ばせて、忘年会の旅行先で、早朝にこっそりと、防波堤からの小物釣りなど、ちょいと できたら素敵だなと思い（海遠いのでめったにないチャンス）、今回購入しました。 　主なスペック（実測値）は、次のとおりです。 　全長：290㎝（各節が固着するくらいまで延ばした状態で、表示より10㎝短い） 　縮寸法：40.5㎝（エンド部からトップガイド先端まで） 　仕舞寸法：約43㎝（エンド部からガイドカバー先端まで） 　自重：154ｇ（表示より２g軽い） 　グリップ長：20.5㎝（1500番リール装着時のリールフット部からエンド部まで） 　重心位置：25㎝（リール220ｇ装着時のリールフットから前方重心点までの距離） 　 【デザイン】 　ワインレッドを基調として、リールシート部のブラックとガイドフレームのシルバーが織りなす 色合いが美しい竿です。グラス竿の特徴は、カーボンよりも発色がきれいなことですね。 　なお、リールシート部のブランクには、白と黒の細かいチェッカー模様が入っています。 【ブランク】 　10本継という、ガイド付き振出竿には珍しい多本継なので、かなりバランスが悪いんじゃ ないかと懸念していましたが、延ばしてみると、「ほほぅ、なかなか良いでないの。」 　調子としては、磯竿1.5～２号くらいの７：３調子。継数が多いことが幸いしてか、バット部が 強い感じです。 　220ｇのリールを装着した状態で若干重心点が前方にありますが、持ち重りするほどでは ありません。2000番、240～250ｇくらいのリールとバランスがいい感じです。 　また、全体のバランスをとるためか、各節がピッシリと同じ長さではなく、４番と９番が長め に設定されています。 【パーツ類】 　ガイド数は全部で９個。リングはハードロイです。２番と４番が遊動式。ガイドフレームと元竿 口金は、磁石に反応しますので、メッキされたスチール（鉄）のようです。これくらの値段なので やむを得ませんね（笑）。海で使った際は、よーく洗いましょう。 　特筆すべきは、元ガイドの位置。通常、これくらいの縮寸法の小継竿だと、元ガイドは、元竿 のひとつ上のブランクに装着されており、リールからの位置が異常に近い（ガイドに急角度で 擦れるラインの摩擦で、リールを巻くと重く感じる）ものが多いのですが、本品は、元竿の上に ガイド無しのブランクが一本入っていて、その次に元ガイドが装着されたブランクがあるため、 リールフット部から元ガイドまでは、64㎝と割とまともに離れています。 　リールシートは、ちょっと薄めな感じがしますが、2000番前後の小型リールを装着する分には 問題はありません。 　ガイドカバーは、よく見かける黒色ポリプロピレン製の安物。割と硬めなので、特に外す時に 細いティップを破損しないよう気をつける必要があります。 　こういう磯竿タイプの小継竿というのは、他ではあまり見かけません。これを廉価なグラス竿と して、誰の手にも入りやすくリリースしてくれたＯＧＫは、とても遊び心あふれる企業ですね。 たまに変な製品が混じっているのはご愛敬として（笑）。 　本品は、どこでも手軽に釣りができる竿として、結構おススメの逸品です。 　何だか、3.6mも欲しくなってきちまったじゃねぇか。