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ザ・ノースフェイス特集
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ザ・ノースフェイスコラム

Text:矢野清志

マウンテンジャケットの歴史


ヤッケというのはドイツ語のウインドヤッケ、風除けのジャケットという意味です。
防水透湿の生地が実用化されるまでは、ヤッケと雨具は別々のものでした。

雨具は防水だけで、透湿性がない訳ですから、内側がムレて冬は凍る
危険性があります。一方のヤッケは、風と雪をよけるだけで、
内側が凍らないように防水をしなかったのです。夏と厳冬期は良いとして、
雨、ミゾレ、雪が混じる、春山や秋山は、何を着るか悩みの種でした。
極北の先住民の防寒衣からヒントを得たというヤッケのデザインは、故障を防ぐ、
軽量化などの理由から、やはり頭からかぶるフード付きのものでした。

50年代後半には、ヨーロッパのクライマーの間で、クライミングジャケットという、
フロントファスナー、フード収納型のスマートなジャケットがはやりはじめました。
ヨーロッパアルプスの雪は乾燥しているのと、岩場でこすれることを考えて、
このジャケットはコットン製だったので、雨の多い日本の山には
あまり向きませんでした。

60年代後半のアメリカで生まれたマウンテンパーカは、さらに機能がアップして、
クライミングジャケットの要素を取り入れ、マウンテンジャケットという
ジャンルが生まれました。フード付き、フロントファスナー、両脇に大型ポケット、
このようなデザインに、ゴアテックスの生地が投入され、マウンテンジャケットは、
ヤッケと雨具を超える存在になったのです。

高度緯度的に、日本の山はテンバーラインが高い、つまり樹林帯が
稜線近くまで迫っているところが多くなります。冬であっても樹林帯の登りは
汗をかき、まして夏山では雨でも降らない限り、稜線に出るまでジャケットが
必要になることはありません。標高が千メートル上がると、
気温は6度低くなります。風速3mの風で、人間の体感温度は
1度下がるといいます。平地が30度Cの時、3千メートルの稜線では
12度低くなりますので、外気温18度C、そこに6mの風が吹くとさらに18度低くなり、
体感温度は0度Cになってしまいます。

夏山での疲労凍死は十分あり得るのです。歩行中はコンパクトに収納できる、軽くて、完全防水で、
湿気が中にこもらない。動きやすいので、結果的に疲労が軽減できます。
山ではこのようなジャケットやパンツが必要とされます。
アウターウェア・ジャケット

ミドラー&アンダーの必要性




最近は国体の山岳競技でも、トレイルランニングとフリークライミングの
組み合わせです。国内でも、アドベンチャーレースが盛んになりつつあります。
それほど過激な運動でなくとも、活動すれば汗をかくので、夏でも冬でも、
インナーウェアはかなり重要です。

運動の後で体が冷えるのは、掻いた汗が水分となって残るからです。
運動中の人体は、体温を下げるために発汗します。この汗を
乾かすために体の熱が使われ、気化熱で対表面が
冷えてくるのです。さらに体の熱を放出したため、エネルギーも
消耗します。濡れたままでいることは、不快なだけでなく、
時に危険な場合すらあります。アウトドアでは、
アンダーやインナーの重要な役目は、この水分をいかに早く吸収し、
水蒸気に換え、放出する事が重要になります。
アンダーウェア(男性用) アンダーウェア(女性用)

ザ・ノース・フェイスのテントヒストリー




1975年リチャード・バックミンスター・フラー博士の提唱する、ジオデシック(測地線)ドームをテントに応用した、
オーバルインテンションが完成して以来、テントのデザインは根本的に変わりました。
ジオデシック理論は「生物の卵は全て球形であり、球体が外部からの力に対して一番強い」というものです。

三角形のパネルをつなげて行き、球体にする、テントを
このデザインにするためには、テントのポールが弾力性の
あるものでなければなりません。それまでのテントのポールは、
曲がらない丈夫なもの、という考え方でした。ドーム型テントが
出現する以前厳冬期用の山岳テントは、ウィンパー型や
ミード型など呼ばれる、合掌ポールを持つものでした。
テント自体は屋根型で、入り口側と反対側の両方の三角形部分に、
頂点で交わる2本のアルミポールを入れたかたちです。
さらに丈夫にするために、棟ポールを渡したものもありました。
当時は強風と積雪に耐えるには、剛性の高いビクともしないテントが
丈夫だと考えられていました。

実際日本でも冬山の強風は結構なものがあり、
70年だったと思いますが、八方尾根上部に張ったテントが
吹き飛ばされそうになったことがあります。
山スキーに行ったのですが、夜半から風が強まり寝るどころ
ではありません。合掌ポールのウィンパー型ですが、
3名で風上側の壁に寄りかかっても、風が吹くと中の人間が
風下にズズッと移動します。テントが風上側から内側へ
変形してきます。テントの中で荷物をパッキングして靴を履き、
ザイルで結び合い、ナイフをもっていざテントごと吹き飛ばされたら、
テントを切って脱出の覚悟です。今回初おろしのテントの
オーナーは、半分ベソをかいています。幸いテントが飛ぶことはなく、
翌日強風の中を何とか下山しましたが、手を離すと、
バンドでつないだピッケルが横に飛ぶほどの風でした。


76年のイギリス・カナダ合同パタゴニア遠征隊の使った
オーバルインテンションだけが、時速200kmといわれる暴風雪に
耐えた。このニュースは、世界のテントメーカーに相当の
ショックを与えました。もちろんザ・ノース・フェイスのテントが
優れていることに対する驚きもあったのですが、
リジッドのポールよりフレシキブルなポールのほうが強度がある、
このことが驚異だったのです。その後日本でも、
ダンロップにパテントを売る前の京都のメーカーが作った
「吊り下げ式」のドーム型テントを、京都の遠征隊が
ヒマラヤで使ってその強度が証明され、趨勢はドーム型テントに
なって行きました。風になびく柳のように、強風にしなる
フレシキブルなポールは、風の抵抗が少なく、受け流してしまうのです。
これこそが、強度の鍵だったのでした。

ハイドレーションシステム


ハイドレーションとは、積極的な水分の摂取
と考えて下さい。一般的には、体重の3%の
水分を失うと脱水症になると言われています。
脱水症は体内の水分やナトリウムなどが失われ、
運動能力の低下や体温調節機能が低下します。
具体的には、口の中が乾く、著しい疲労感、
吐き気、などがあります。尿意があるのに、
ほとんど尿がでなくなったら、かなり
進行しています。 最悪の場合は精神障害など
を起こし、死亡にいたる場合もあります。
特に高温多湿のなかで運動すると、汗となって
水分や塩分が失われるので、
熱中症とあいまって、注意が必要です。

屋外で運動する場合は、事前に
250cc〜500ccの水分を摂ると良いと
言われています。行動中にも、1時間ごとに
500ccから1,000ccの水分を少しずつ摂るのが理想的と言われています。
トレッキングや登山の場合は、パックのサイドなどにペットボトルを付けていたりしますが、
なかなか行動中には手が届かず、休息中にも一度に大量の水分を摂るのは難しいものです。

ハイドレーションシステムは、パックの中に 水を入れるTPEポリマーの袋があり、
チューブをショルダーハーネスに固定できるようになっています。
チューブの先端はバルブになっていて、軽く咥えると水分が出てくるので、
いつでも少しずつ水分を補給できます。この“いつでも少しづつ”が
とても重要です。実際には、一度に大量の水分を飲むのは結構大変です、
しかしノドが乾いてからでは遅いのです。

歩行中でも少しづつ何度も飲む事によって、体に負担なく、
水分が失われる前に補給ができるのです。

携行する水分は、アミノ酸やナトリウムなどが入った、
いわゆるサプリメントなどが、純粋な水より体液の
バランスをとるのに良いようです。ザ・ノース・フェイスでは、
デイパックにハイ ドレーションパックがセットになったものと、
ハイドレーションパック単体の販売があります。
セットの場合は、パックの容量が32Lまでなので、
それ以上の装備の方は、単体のハイドレーションパック
を利用されるといいでしょう。途中に水場がない場合は
別ですが、水が増えれば重量も増してくるので、
途中で補充することを考えると、一般的には
2Lの容量で充分です。

バックパッキング&デイパック


日本でバックパッキングという言葉が一般的になったのは、
76年に発行された故芦沢一洋氏の「バックパッキング入門」
あたりからでしょうか。バックパッキングというのは、バックパックに
荷物をパッキングして旅をすることです。バックパックと言えば、
ケルティやジャンスポーツのフレームパック(アルミフレームに
ナイロンのバックが付いたもの)を思い浮かべます。

1960年代の後半からアメリカ西海岸を中心に起こった
サブカルチャー、ヒッピーだったり、ベトナム反戦だったり、
の物質文明や自然破壊に対する、反対運動の一つとして、
かなり精神性を重要視されたものでした。極限まで切り詰めた
食料や装備、生活用具の全てを背負って、
何日もソロ(一人)で旅を続ける。

H.Dソローの「森の生活」など、哲学的な要素のある本などが
バイブルのように読まれたりもしました。やがてバックパッキングは
多くの人に親しまれるようになり、自然に親しむ、健康に良いなど、
今日的な野外活動になりました。よく言われますが、
バックパッキングと登山の違いはどこにあるのでしょうか。

登山の場合は、頂上が目的になります。途中のトレイルがいかに
美しくとも(それを見ないという意味ではありませんが)目的は
頂上に登ることにあり、トレイルの通過やキャンプは、
あくまでもその過程であり手段です。一方バックパッキングは、
別に登頂が目的ではありません、というか別に山でなくても
良いのです。自分が行きたい所を、好きなように歩けばそれで
良いのです。20年ほど前に、アメリカのシエラクラブのメンバーが
来日し、一緒にバックパッキングしたことがあります。北八ヶ岳を縦走したのですが、途中双子池が綺麗だ
と言って予定変更し、そこに2泊しました。山を歩いていても、目的は頂上ではなかったのです。
好きなところで好きなように過ごす。その時、これがバックパッキングなのか、と思ったものです。

さてバックパックです。パックの容量はリットルで表されます。
海外のロングトレイルや、登攀用具を持って一週間の合宿であれば
75Lもいるかも知れませんが、最近の装備は軽く小さく
なっているので、テントを入れても60Lもあれば十分です。
その前に、ほかの装備でもそうですが、自分が行きたい場所や
季節を想定しましょう。そうすればおのずと必要な装備が
浮かんできます。その装備が入る大きさのパックを探しましょう。
おおざっぱな目安として、無雪期の日帰りなら30L前後のデイパック、
山小屋利用2〜3泊なら40L前後というところでしょうか。
テントの場合は、バーナー、コッフェル、スリーピングバック、
食料などが追加されるので、やはり50Lから60Lになります。
パックにはバックレングスといって、パック背面の長さがあります。
自分の首の骨の一番下から骨盤の上までの長さが
トルソーレングスです。自分の背中の長さとパックの長さが
合わないと、せっかくのヒップベルトに重さを分散させることが
できません。中型以上のパックは、ハーネスの付け位置を
移動することができますが、移動できないパックは
背負ってみるなどして、長さを確認しましょう。

ザックがただの袋で、背中のフレームもヒップベルトも無い時代は
パッキングが重要で、ザックを見ればその人の経験が解る、
などと言われたものですが、現代のパックは、背中にパッドや
フレームが入っているので、昔ほどパッキングに気を使わずに
済みます。それでも疲労しないためのバランスは必要です。
原則としては、軽いものが下で重いものは上です。
重心が肩に近い方が後ろに引かれないので、
歩きやすいといわれています。さらにあまり使わないものは下で、
よく使うものは上です。予備のソックスや衣類、雨具などは下です。食料やバーナーなどは上です。
フラップにポケットのあるパックは、ポケットに行動食や小型カメラなどを入れます。雨の予報だったら、
雨具は一番上にします。パックの外側にコップなどを下げている方を見かけますが、歩行中に引っかかったり、
汚れたりするので、熊鈴以外は中に仕舞ったほうが衛生的で安全です。
ザック・バッグ

トレッキングシューズの進化




トレッキングというと、重荷で下を向いてじっくり歩く、というのが従来のイメージでした。ウェアもこのイメージに
従って、比較的地味な登山用がそのまま使われていました。最近では装備の軽量化、コンパクト化に伴い、
軽い荷物で早く歩くことが可能になりました。そこで生まれたのがライトウェイトシューズ。
アドベンチャーレースや、山岳マラソンの影響もあってか、トレッキングもただ歩くだけでなく、
よりフィジカルな方向へ向かいつつあります。

このような動きに対して、トレッキング用のウェアも、スポーツウェア本来の明るさ、
軽快さを取り入れるようになって来ました。もちろんバイオテックスに代表されるように、サポート性、機能性、
快適性などもクリアしています。トレッキングというよりは、エクササイズ・ウォーキングに近い、
よりスポーティなウェアリングに軽量なスポーツシューズは欠かせません。
シューズ
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