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リバレイ フローターヒストリー

当初「フローター」は海外で生まれ、本来「フロートチューブ」と呼ばれている巨大な「浮き輪」でした。
起源には諸説が有ります。ハンターが、音もなく気配を消して水鳥に忍び寄るのに多用されたとも言いますが、アメリカの道なきハイランドレイクでの登山釣行には、ボート本体の運搬が困難な為、タイヤチューブに乗り込んで釣りをしたと言うのが定説です。
その姿は裸のタイヤチューブに簡易式の布製椅子を取り付けただけのシンプルな物でした。

フローターは必要に迫られたフィッシャーマンのアイデアから生まれた、「手作りの乗り物」だったのです。しかも環境保全に熱心なアメリカの州法により、エンジン等の動力の持込が禁止されているレイクでは、もはやフィッシャーマンの必需品となりました。


日本とアメリカではバスフィッシング事情が大きく異なります。
アメリカの広大なフラットランドレイクでは、強力なエンジンを搭載したバスボートが必需品で、バスボートが無ければ目的のポイントに到達する事もできません。航行可能距離にも十分な余裕が無ければ遭難の危機にも瀕してしまいます。
一方、日本のダム湖や野池に代表される小規模なフィールドでは、強力な推力を必要とせずに、バスフィッシングを楽しむ事が可能なのです。

この風土の違いによって、当時よりアメリカではバスアングラーの使用は無く、フライフィッシャーマン達がフローターを愛用し、発展させていったのです。


私は、当時この独特の乗り物を見かけた時、純粋に興味が湧きました。
「日本のアングラー達に、その素晴らしさを紹介したい!」
「もっと日本のバスアングラー向きの使いやすいフローターを開発したい!」
初めてフローターがリバレイのカタログに登場するのが「1987年」。
今から約17年前の事になります。

当時、日本ではフロートチューブによるバスフィッシングは、今ほどメジャーでは無く、ほんのわずかなフライショップが海外から輸入した物か、個人輸入などの一部のマニアックなアングラーの使用に限られていました。


ある日、ショップのオーナー様から、「リバレイさんで、フローターを扱って見ては」と、ご提案を頂き、早速サンプルを海外から取り寄せてなんとか手に入れ、営業会議に提案したのがスタ−トでした。会議室にて、フローターを膨らませて、得意気にプレゼンテーションを行った結果、先輩営業マン達から次々と出た言葉は、
「安全性に不安がある」「こんな妙な物売れない」
…結論は「ボツ」でした。

当時社内でも、フロ−タ−フィッシングの経験者は、私1人のみ。
他の営業達には、浮き袋のオバケ程度にしか理解できなかったのかもしれません。
一度フローターの世界に踏み込んでしまった私自身どうしても諦めきれず、アメリカの展示会に赴き、現地企業との共同開発で販売をスタートさせました。その後、なんとか自社工場製でテスト品を作る許可を得る所までこぎつけるのに、なんと1年近い歳月を費やしました。

工場に、サンプル商品を持ち込み、見様見真似で試作品の製作に取り掛かりはしたものの、体重加重による座席部の破れや、空気圧によるファスナーの破損など…。次々に問題が起き、なかなか満足のいくサンプルが出来上がらないのが、現実でした。
今、販売されている物よりも、更に素晴らしい物をどうしても完成させたい。「泳げない」とか「冷え性」だとか、本気で嫌がるミシン場のおばさん達に頼み込んで、実際の野池にまで連れ出し、試乗してもらいながら各部分に掛かる負担箇所、破損個所を確認し、構造と素材を改正するテストを、延々と繰り返し、ようやく、国産初のO型フローター第1号が完成しました。


世の中ではどんどん新しいフィッシングタックルが開発され、それを駆使するアングラーが各地に溢れ返っています。徐々にフィ−ルドでの、人為的フィッシングプレッシャ−が高くなるのに比例して、野池でのフローターアングラーの数も急激に増え始める。そんな時期でした。同時に経験の浅いフローターバサー達も増加し、今までには無かった多くの要望が寄せられます。
「操作性の向上」、「乗り降りの際の安全面」を考慮した、NEWタイプのフローターの必要性を強く感じた時期です。

私が目指したのはタイヤチュ−ブ使用のO型タイプに加え、画期的なウレタン素材を使用したチュ−ブの製作。
V型、U型、H型フローターのラインナップを揃え、フローターアイテムを中心とする「Rivalley RED LAVEL」ブランドを新たに立ち上げたのが、1996年。
今思うと、ここからが本格的ブ−ムの到来と言えるかもしれません。


各地でフローター人口が増えるにつれ、他社製の低価格フロ−タ−が店頭に多く並ぶようになり、営業からコストダウンを強く要望される日々が続きました。確かにタイヤチューブを、国産品から中国製に変更したり、ウレタンチューブをPVC製に変更すると、大幅に販売価格は下げられるでしょう。
しかし、クオリティ−の低下につながるコストダウンを、ユーザーは希望していない。
ましてや、更に使い易く機能を向上させた新商品の開発に対する歯止めは、絶対に反対とする考えをつらぬく。逆に価格は据え置き、安全面、アフターサービス等をより一層充実させ、国内ナンバーワンのフロ−ターブランドを目指したのも、この時期でした。

現在、20年近くフローターの企画に携わり続け、ようやく現在の「Rivalley RED LAVEL」の商品アイテム群が完成致しました。多くの評価や応援、時にはお叱り、アドバイスを頂きながら、更に商品内容の改善改良を施し、今も探求し続けています。


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今までユーザー様より商品を企画する上での貴重なご意見、ご要望を、日本全国のフローターアングラーから非常に多く頂いた事に、本当に心から感謝しています。
又、一人でも多くのバサーに、フローターフィッシングの素晴らしさを体験して頂く為に、フロータートップシェアメーカーとして、商品を開発し続けて参ります。


全てのバスアングラーへ「フローターフィッシング」を満喫した時間が、素敵な宝物となりますように。



リバレイ フロータ−企画担当者